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松戸市議の1人から問合せをいただきました
こんにちは木村です。前回「19/3/22上映会と同時に実施したアンケート結果をまとめ、行政(市長+環境保全課)と全松戸市議会議員に送った」ことをお知らせしました。
(調査結果)地域猫活動普及のため実現を望む施策(松戸市民の声)
市民要望を届ける役目は果たしたとホッとしていたら、今度は松戸市議の1人から問合せを戴きました。(先日上映会に登壇していただいた5名とはまた別の先生)
データから市民が「地域猫活動」の周知広報を望んでいることが一目瞭然ですが、では「どうすればいいの?」というご質問でした。失礼ながら何も期待していなかったため、少なくとも市議の1人だけでも「どうにかしなくちゃ」と思ってくれたと驚きうれしかったです。
それで気づいたのは、コールセンターに一件問合せがあれば、同じ事で困っている何倍ものユーザーが背後に居るのが普通です。(いない可能性もありますが…)そこで今回は「どうすればいいの?」と思われた先生に役立つと思うことをまとめました。その市議に伝えた内容と同じです。
前提(19/3/22実施 松戸市民へのアンケート結果)
詳しくは(調査結果)地域猫活動普及のため実現を望む施策(松戸市民の声)をご覧ください。
地域猫活動の望ましい周知方法
- 自治会掲示板の通年表示
- 腕章とベスト
- 広報まつど毎号掲載
私の考える「現在の松戸市に必要な地域猫周知広報」内容と優先順位は上記の通りです。以下にその理由を述べます。
1.自治会掲示板(通年表示)
理由:広報効果、実務上合理性、コスト低
- 市民誰もが見られ、広報としてもっとも効果的
- 地域猫活動の性格上、屋外で行われるので実務上合理的
- 高価な費用がかからない(ポスターの紙代だけ)
いきなりショックな話題ですが…不妊手術を行っての地域猫活動中、餌やり姿が猫を増やすと勘違いした市民から活動者への暴言、夜間の暴力が絶えません。
これまで市内地域猫現場で猫殺害事件(現場に首なし死体、撲殺など)を3件以上当事者から聞いています。撲殺は活動を行っていた知人から直接聞きました。警察が現場検証、事情聴取。小金東漸寺敷地内。凄惨な描写、忘れたくても忘れられません。
掲示板への掲示が必要な理由は、市から「地域猫活動」がしっかり周知されていない現在、松戸市ではまだ「地域猫活動」はこのような危険のつきまとう活動でもあるからです。
例え活動者が周知していても姿を見せず置き餌だけしていく無責任な餌やり者(自称猫好き)も後を絶ちません。町会長が猫嫌いでインターホンに出てくれないなど、そもそも理解を得る前提となる対話が成立しないことも。環境保全課に話せば「まず地元で話をまとめてこい」と耳を疑う発言。
事情も知らずそれらをひっくるめ「地域猫活動=迷惑活動」と片付ける人も多いです。(実在する松戸市議にもいらっしゃいます。ご本人の名誉のためここで誰とは申しませんが)
このような現状で起こり得るトラブルを怖れ、人目を避け夜中に餌やりをしている方を何人も知っています。
「地域猫活動」を「正しい活動内容※」と共に堂々と行い、松戸市にも普及してもらうには、すべての市民に「公的な地域環境活動である」ことを知らせる屋外掲示での周知が不可欠です。
餌やり中トラブルが起こりかけた際「ホラあそこの自治会掲示板にありますよね、地域猫活動っていうんですよ」と活動者が言える実務上の合理性がもっとも望まれます。
※正しい地域猫活動…迷惑な置き餌をせず、ご近所への周知を欠かさない「地域の環境活動」。むしろ、質の低い地域猫活動者に自覚を促し、淘汰するためにも幅広い周知が不可欠です。
権利には義務が伴います。それを理解いただくためにも多くの眼に触れ多数の人が関わる方が良いのです。私自身、意識の低い活動者の尻拭いに辟易しています。「地域猫活動」はどこまでも人相手、猫が絡むだけで、その本質はかなり社会的な取り組みです。
良い掲示の例
まず「地域猫活動」が松戸市民に幅広く周知されるまでこのような「屋外の通年掲示」が望まれる(東京港区)
出典:
http://chiikineko.nekodasuke.main.jp/?eid=946156
https://blog.goo.ne.jp/nekoten2015/c/84eba5c7a43867168d381819094fbbc5
松戸市内の例 カラス対策
カラス対策の掲示(撮影:小金下町)。カラスが掲示できるならネコも掲示できるはずです。
2.腕章とベスト
理由:広報効果、実務上合理性、コスト低
地域猫普及NPO団体の提示モデル
出典:チラシ・ポスター|アーカイブ|NPO ねこだすけ
- 市民誰もが見られ、広報としてもっとも効果的
- 地域猫活動の性格上、屋外で行われるので実務上合理的
- 高価な費用がかからない(¥186/個~)
理由は1.自治会掲示版(通年掲示)と全く同じです。 実際、今回の市民アンケートにも明確に市が支援している姿勢を腕章などで打ち出してほしいと現れています。
現在のバッジが4-5年位前に出来た頃から存じていますが、当時からすでに地域猫活動現場からは腕章を希望していました。予算ない※とのことでバッジが作られましたが、貸与手続きの煩雑さに比して目立たず、正直な所、普及効果を感じることが難しい内容です。
地域猫活動バッジ|松戸市

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浦安市の例
浦安市には既にボランティア用腕章もベストも有ります。公的活動のPRには当然必要だからです。
浦安市の地域猫活動記事(腕章とベスト)出典:
“地域猫活動”にほっこり癒される夜! | 浦安に住みたい!web
船橋市の例
船橋市の腕章(いかに有用かこの記事からご理解いただけると思います)
NPO 法人 ふなばし地域ねこ活動 船橋市が地域猫活動登録団体に腕章を作成しました
これらの有用性はチラシ配布や街頭演説など、屋外で活動を行う市議の先生方には、良くお分かりいただけると思います。
3.広報まつど(通年掲載)
理由:広報効果、コスト低
紙面取扱い面積の比較
年度始めにアナウンスされる「飼主のいない猫不妊手術補助金」の取扱いだけでも市の姿勢はよく解るので比較してみます。(赤ワク内手術補助金の広報)
千葉市(ちば市政だより2018年4月号)
松戸市(広報まつど2019年4月1日号)
ちなみに千葉市は月1回発行、松戸市は月2回発行。これだけ見ても紙面が大切なのは千葉市の方ですが、このように取り扱い面積はまるで違います。
ちば市政だより(動物保護指導センター)
0401-07.pdf
0401-10.pdf
0915-02.pdf
千葉、船橋はそれぞれ動物愛護センターを自前で持っているため、毎回広報紙に大きく掲載しなくてもすでに市民へ不妊手術や譲渡情報が松戸市よりも身近にあり、実際に機運も高いです(両市とも野良猫の無料手術が実現しています)。
そのような自治体ですら片面1/3面を割いているのです。地域猫活動の概念がまるで普及していない松戸市なら啓発として毎号、1/3以上の周知枠が紙面に有ってまったくおかしくありません。
※松戸市…オス5,000円、メス9,000円(上限金額)
この状況を正し市民の声を実現して下さい。
以上、周辺市の実例と共に松戸市の「地域猫活動」普及レベルの差についてお話させていただきました。
多くの地域猫活動者がビクビク、悪い事もしていないのに恐怖におびえ、心無い言葉に深く傷つきながら、決死の覚悟であるいは毎日夜中に、不妊手術済みの野良猫へ餌やりをしています。
先生が真に松戸市民の声に耳を傾ける気が有るなら、このバカバカしい現実をどうかまず正して下さい。
野良猫を減らす方法について補助金増額、ボランティア登録、すべて必要ですが、松戸市はまず「地域猫活動」を周知広報の段階にあります。
ここに述べた望ましい広報手段と優先順位は、これまで市内6年の啓発活動で得た地域猫活動者の希望を反映しています。
ぜひ先生の周囲の地域猫活動者にも聞いてみて戴ければ幸いです。お忙しい中、恐れ入りますがよろしくお願いいたします。
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